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認知症の薬物療法

     
アルツハイマー型認知症の進行を緩やかにするという報告があります。

     
塩酸ドネペジルは米国では1997年から、日本でも1999年から使用されるようになってきました。薬効

     が現れると認知症の中核症状(認知障害)やそれに伴って発現する不自由な動作、精神症状は改善傾向をしめ

     します。原因そのものを淘汰する薬ではありませんが、進行を止めないまでも緩やかにします。発症早期から

     の使用が良く、その効果年月は7〜8ヶ月から1年程度です。中には2〜3年の効果を確認できたケースもあ

     ります。しかしその効果はだんだん鈍ってきますが、服用しない人と比較するとずっと緩やかになります。
                                                  
     病状が進行してからではその効果はあまり期待できません。服用は1回/日 飲み忘れない事 保護者の管理下

     で飲みます。 長期間服用で効果がすこしづつ薄れますが、服用を止めると症状は一気に進行する事が多い。

     副作用としてまれに怒りやすくなる、徘徊、暴力が激しく出る事があるので量を調整する、服用を止めるなど

     主治医と相談して決定します。この薬は全ての人に効果があるという事では有りません。


     
抗精神薬

     統合失調症の治療に使用される薬物で認知症の幻覚、妄想、興奮などの症状を改善するために使用する。

     副作用として手の震え、嚥下障害、動作緩慢、無表情やジスキネニア(口をもぐもぐさせるなどの不随意

     運動)などが現れることがあり、その症状防止のために抗パーキンソン薬を併用する事もある。


     
脳循環・代謝改善薬

     脳の血流を改善するために服用します。抗精神薬と比較すれば副作用は少ないが、眠気、ふらつき、嚥下障害

     、動作緩慢などが出現する事があります。脳の血流を改善する事により脳細胞の活動性を高めるのが狙いで、

     認知症の妄想、不安、徘徊、暴力。譫妄などの症状改善が確認されています。


     
抗不安薬

     不安、緊張、イライラ、不眠などの症状を抑えるために服用します。ストレスを軽減する作用も認められてお

     り、穏やかな精神安定作用を発現する狙いです。


     
トラミプロセート(新薬) [ あくまでも情報としてご覧下さい。 ]

     βアミロイドが集まって老人斑になリますが、それをを防ぐ働きをしめします。2回/日 服用する経口剤です

     が、トラミプロセートは可溶性βアミロイドと優先的に結合し、それを分解する働きがあります。2007年

     末でフェーズVの段階にあり、プラシーボ試験(二重盲検法)臨床段階を終了しているそうです。今後、フェ

     ーズ4に進んで最終臨床段階目前で、新薬の申請段階も近づいている状況です。初期アルツハイマー病の7割

     に効果を認め、副作用が少ないという経過の様です。7割に効果を認めという表現は規定認知度測定法で70

     %が認知度が安定しているという事だそうです。これは従来の周辺症状を改善、抑えることを目的とした薬剤

     と異なり老人斑の原因であるβアミロイドに作用するという点で画期的と言えるかも知れません。何れにしま

     してもトラミプロセートの正当な評価は市場に広く頒布してからという事になるかも知れません。


     
ワクチン療法(遺伝子組み換え) [ あくまでも情報としてご覧ください ]

     2001年からの臨床試験でアルツハイマーの患者を対象に臨床試験をしていたエラン社は約300名の治験

     者のうち6%の患者に髄膜脳炎の発症確認で治験を中止致しました。その経験から副作用のない経口ワクチン

     を開発したという事で、このワクチンはアデノ随伴ウィルスベクターと呼ばれる遺伝子運搬機能のある遺伝子

     を組み替えて作られたものです。これを飲むことにより腸内でβアミロイドが作られ、抗体が脳に移行し老人

     斑の蓄積を抑えるというものです。これはまだ2004年でマウスの段階、2006年で猿の臨床段階です。

     老人斑は除去したと表現されております。

     利点は脳炎を起こす様な免疫は腸では起こり難く、安全、服用は一回、飲むだけで良く、ローコストであると

     いう事の様です。


    
 漢方薬(参考資料)

     塩酸ドネペジルと併用して漢方薬(抑肝散)を服用し、介護者の負担を減らす(認知症として現れる周辺症状

     を軽減する)ために考課されたもので、通常周辺症状を軽減するために使用される抗精神薬は誤嚥性肺炎を起

     こしやすいとか、転倒しやすくなるなどの問題が有るが、認知症の重症度より抗精神薬のリスクの方が高いと

     考える向きもある。精神活動の安定化のために抑肝散を使用する事により効果を確認している。{患者をグル

     ープ分けして(約50人を半々に)単純盲検試験を行い確認した。}抑肝散の場合は抗精神薬と異なり、活動

     性が抑圧される事無く、むしろ上がっていることも確認できた。(幻覚、興奮・攻撃性、焦燥感・被刺激性、

     異状行動、睡眠障害に高い効果を確認)朝、晩1袋ずつ服用する。効果発現は早くて1週間から10日で2週

     間服用し効果に発現無ければ増量し更に2週間様子をみる。それでも効果が確認できない場合は服用を打ち切

     る。副作用は殆ど確認されていないといいます。(類似市販薬としては抑肝散加陳皮半夏がある。使用の際は

     主治医とかならず相談する。)

     レビー小体病は脳の神経細胞にレビー小体と言う異常なタンパク質が蓄積し、パーキンソン病のように手足の

     震顫、筋肉硬化が見られ、幻想を抱き易いという特徴のある認知症ですが抑肝散の投与で特に幻視に対して効

     果があることが確認されております。被験者の人数が少ないので考慮する必要は有りますが、知識として留め

     置く価値があります。


     塩酸ドネペジル;神経伝達物質アセチルコリンは認知機能に大きな役割を果たしているが、この薬物はアセチ
     ルコリンの減少を防ぐために、アセチルコリン分解酵素の働きを阻害する作用がある。そのため脳内アセチル
     コリンの量が減少するのを阻害する。



     美術療法

     患者と家族が一緒に美術作品をつくります。臨床美術(クリニカルアート)が認知症の進行を遅らせる事に寄

     与するという考え方で活動されております。共通の話題や夢中になって作品に取り組む、集中力がつくなど利

     点も多く、情報交換の場にもなる。脳が活性化されるようにプログラムが組まれている。(NPO法人日本美術協

     会のアートセラピーが受けられる施設;医療法人社団筑波記念会/茨城県筑波市要、筑波記念病院|医療法人

     充会、吉岡リハビリテーションクリニック /東京都三鷹市下連雀|木村クリニック/埼玉県北足立郡伊奈町

     小室|デイサービスセンター安里/沖縄県那覇市大道|他・・・


     学習療法

     全国400の施設に導入されている。短時間でも毎日学習する事が大切。問題を選ぶことで達成感を味わって

     もらい、それを喜ぶコミュニケーションをとる。在宅用教材もある。施設では1人のスタッフが2人の参加者

     にコミュニケーションを含めても30分以内の簡単な学習と呼ばれるカリキュラムを行う。磁石を使ったゲー

     ムとか極簡単なプリントなどの教材を使う。



     音楽療法

     ポピュラーな療法で参加者になじみのある懐かしい曲などを選び、声を出して歌うことにより脳の血流を活性

     化させる。音楽療法士による療法の中には認知症患者の成育歴や音楽歴を調べ、本人の思い出の曲を盛り

     込んだプログラムを作成してくれるものもある。職員が書いた歌詞を読み上げてくれたり、歌いやすい配慮

     もされる。



     竹内式認知症ケア

     4つの基本的ケアを実践し成果をあげている。提唱者の言葉では「私の提唱している基本ケアが実践できれば

     9割以上の人で認知症の症状が消える」とされ、問題行動が消え、場合により知的衰退も回復することがある

     という。@水分摂取(一日1500mlの水を飲む/強制ではなく家族も一緒に飲む事が大事、寒天ゼリーなど

     で形を変えることでも良いようだ)A食事は一日1500kcal/家族一緒に食事を取ること、好きなものを用意

     すること、外食の気分転換も良いBスムースな排便で便秘解消/規則正しい生活、起床、就寝、食事の時間

     高齢者は排便は毎日出なくても定期的であればOK)C一日30分の運動散歩+体操を/歩く事は全身運動、

     テレビ体操、腕はちゃんと上げるなど手抜きをしない。



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